アーティストブログリレー

ARTIST BLOG RELAY

ラジオの天気予報に、いつからこんなに耳を澄ますようになったのでしょう。
金沢が雪と聞けば、あの白いお店の凛とした佇まいを思い、
盛岡が氷点下と聞けば、あの人のお店の前の大きなイチョウの梢を思い、
パリが雨だと聞けば、ちょっと物憂げなあの人を思い、
沖縄の最高気温が20℃をきったと聞けば、半袖シャツで「寒い寒い」と怒っているあの人を思ったり。

今年も、色々な場で演奏させていただきました。
音を奏でることに無我夢中で、あっという間に1年がたってしまったように感じていましたけれど、振り返ると、あの街やこの街で過ごした時間が、とても心地良い液体のように、あたたかく私の中を満たすばかり。
そんな余韻の中で聞く、各地の天気予報が楽しい年の瀬です。

そう、今年の資生堂マジョリカ・マジョルカの10周年展は、私にも感慨深い出来事でした。
ブランドの音楽を作ってゆく時の、折々のディレクターさんとの作業や、映像作品が仕上がった時の感激や、大変だったことも懐かしく思いおこされました。

今年は、mama!milkのアルバムを作ったり、白井晃さん演出の舞台「オセロ」の音楽を担当させていただいたことも、大きなことでした。勉強することばかりで、目がまわりそうでしたけれど、やっぱり、来年も、再来年も、こんなふうに音を奏でてゆくのでしょうね。

今日は、明日の演奏会のために、高知に来ています。
只今「蛸蔵」で、terzo tempoの佐野さん、タケムラデザインアンドプランニングの竹村さんと、mama!milkの清水が、sonihouseの鶴林さんと、あのスピーカーの設営などしています。
私は明日の演奏のために、こうして本年を振りかえってみたり。

京都では、12月22日の日曜日の夜のはじまりに「flowing KARASUMA」で本年最後の演奏をさせていただきます。
2013年もあと少し。
今年も1年間、本当にありがとうございました。
たくさんの感謝をこめて。
皆さまの健康を、心から願いながら。

かしこ
祐子
mama!milk
高知のホテルにて。

121228mamamilk.jpgレコード・レーベル「windbell」からリリースされたアルバムのごく一部。
ARLT, Colleen, Edgar Jones, HAUSCHKA, IDA, JOSEPHINE FOSTER, mama milk, MOCKY, takeo toyama, yuko ikoma... etc



いよいよ、新しい年を迎えるまであとわずかとなりましたね!
本年も、音楽にまつわる時間を皆々様とご一緒できて、幸せでした。
とっても楽しかったです。
とってもたくさん、ありがとうございました。


2012年にみつめてきました、mama!milkの音楽を作る人々のこと。
締めくくりは、レコード・レーベルの方々。


アルバムを作る、ということを初めて教えてくれたレーベル、NRP Records、
みんなで録音する楽しさを教えてくれた RAFT MUSIC、
mama!milkのわがままを、どっしりと支えてくれた contrailfarm、
音楽の奥深さを教えてくれた windbell。


レーベルの方は、つまり、最高の仕掛人であり、親しみ深い共犯者であり、一番手強いリスナーでもある、mama!milkのもう一人の大切なメンバーです。


思えば、数年間アルバム制作を停止していた mama!milk が再び動き出したきっかけも、
私が yuko ikoma 名義でソロ作品を発表するようになったきっかけも、
windbell主宰の富田和樹さんから与えられたものでした。
もちろんアルバム制作全般のことだけでなく、折々の貴重なアドヴァイスや、厳しい意見もいただきながら、mama!milkの音楽が積み重ねられてゆきます。


そう、mama!milkのアルバムをリリースしてくださっているのは、すべてインディーズと言われるレーベルです。
これは「この人と関わりたい!」と熱望した人の主宰するレーベルが、たまたまインディーズだったからなのですけれど、その結果も、今のmama!milk を作っているように感じます。


シンプルであること、しなやかであること、ささやかなことほど丁寧にすること。
・・・新しい年にも、こんなふうに音楽を重ねてゆけますよう。


では、今から「Live Trip」会場へ行ってきます。
ホテルアンテルーム京都で、今夜はライブや選曲会。
そして、12時間後の夜があける頃、mama!mil 2012年締めくくりの演奏させていただきます。
Ai Bhanaさんの、夜明けの森の香りと一緒に。
今年も1年間、本当にありがとうございました。
たくさんの感謝をこめて。


かしこ
祐子
mama!milk
ホテルアンテルーム京都にて。


121205mamamilk.jpgmama!milkのポストカード ロゴマークデザイン:南 知子(stompdesign), 活版印刷:竹村 愛(竹村活版室)


この秋の紅葉が一番あでやかになる頃から、この冬のはじまりまでずっと、
色々な場で演奏させていただいていました。
演奏はもちろんですけれど、その街の方々にお会いしてすごす時間は全部、大切な愛おしい時間。
そんなふうで、すっかり寄稿が遅れましたこと、ご容赦くださいませ。


ところで、色々な場で必ず聞かれるのが「mama!milkのグラフィックは誰が手がけているのですか?」ということ。


演奏会のリーフレットが素敵だったから。
チケットがきれいだったから。
アルバムのジャケットが良かったから。


そんなふうにして初めて演奏会へお越しくださる方も多いものです。


mama!milkのリーフレットのアートワークは、演奏会ごとに会場の方々が手がけてくださいます。
そして、アルバムのアートワークは、藤田二郎さんや、植原亮輔さんがディレクションしてくださったり、江村耕市さんや、河内みなこさんが絵を描いてくださったり。また、アルバムの他にもロゴマークなど手がけてくださっているのは南 知子さんです。


私にとってのアートワークは、音楽を仕上げてゆく中での大切な相談相手です。


そのリーフレットのような素敵な会になるよう、演奏曲目を選んだり、
そのアルバムジャケットにふさわしい音楽になるよう、音の質感を磨いていったり。


例えば「Parade」というアルバム。
茅野のホールでの録音を終えて数日後、録音に立ち会ってくださっていた南 知子さんから、数点のイラストと感想が届きました。
それは私たちに「この音楽には、そんな表情があったのですね!」と驚かせ、気づかせてくれるもので、それ以降「この絵の世界で鳴り響く音楽はこんな音、こんな質感でしょう」と編集作業を進めていくことになりました。
その絵はもちろん「Parade」のジャケットになっています。


例えば「Nude」というアルバム。
ギャラリーLIFTでの録音から3ヶ月後、震災の混乱を挟んで南さんから届いたアートワーク案は、ただの1点。
活版印刷の施された厚紙を折って、CD盤を保護しただけのシンプルなもの。
そのことから私たちはあの年に、音楽を奏でる人としての、しなやかな芯をいただいたのでした。


そして例えば......
と続けようと思いましたら。


12月の演奏会「トロカジムジカ [ 金沢 ] 12月9日@shirasagi」、「トロカジムジカ [ 高知 ] 12月16日@蛸蔵」のリーフレットやチケットが届きました!
金沢公演のものは南 知子さんが、高知公演のものは竹村 愛さんが、手がけてくださったもの。
どちらも素敵!
「トロカジムジカ」は、トウヤマタケオさんとmama!milkがご一緒する演奏会。
あの曲をご一緒したり、この曲をピアノソロで演奏していただいたり。
ますます楽しみ。
ちょっと、今から準備に取りかかりますね!


ではまたすぐに。
演奏会でお会いしましょう。

かしこ
祐子
mama!milk

121205mamamilk2.jpg竹村活版室謹製 トロカジムジカ [ 高知 ] 12月16日@蛸蔵のチケット ( 写真:竹村活版室)


121205mamamilk3.jpg南 知子さんが手がけてくださったアートワーク。
左上より時計周りに「yuko ikoma / esquisse」、「mama!milk / Quietude」、「mama!milk / Parade」、「yuko ikoma / Suite for Fragile Chamber Orchestra」、「mama!milk / Nude」、mama!milkロゴマーク。


121014mamamilk.jpgとある日のリハーサル。京都 flowing KARASUMAにて。


秋が深まってゆきますね。
京都も、あちらこちらで金木犀が香るのに出会うようになりました。


ところで、京都。
やはり、mama!milkの音楽は京都の街で育まれている、と感じています。


凛とした佇まい、
しなやかな距離感、
洗練されたあたたかさ、
新しく積み重ね続けられる伝統、
そして奥深い陰影。


京都の人々が醸しだすそういったものを肌で感じながら、
曲を書いたり、リハーサルをしたり、新しい企画の打ち合わせをする日々の中、
この街の持つあらゆること、あらゆる方々との関わりが、mama!milkの音楽の輪郭を縁取ってゆくことを感じています。
そしてその音楽は、それを携えてゆく演奏旅行の先々でどんどん磨かれてゆくのです。


そう、京都と同じ濃密さを、モロッコの迷路の街フェズでも感じると思ったら、
どちらも、8世紀終わり頃に作られた都の形が残っているのですね。
なんだかちょうど良い大きさです。


来週10月19日に、&ARTの企画する「THEATER OF POLYPHONY」にて、
mama!milk同様に京都を拠点を置いている、烏丸ストロークロックさん、原 摩利彦さんと競演します。
同じ街で、同じ時代の空気を感じながら紡がれる、それぞれの物語や音楽。
私もとっても楽しみです。


では、この秋、京都にも是非遊びにいらしてくださいね。
とっても良い街です。


かしこ
祐子
mama!milk


追伸:
少々早い寄稿、失礼いたしました。
明日からまた演奏旅行に行ってきますので。

120920mamamilk1.jpg高木瑠衣さんのトワル・ルイ、アトリエにて。ウェディング・ドレスのためのトワルもいっぱい。 2012年9月16日


時おりの、ひんやりした秋の風が心地良いですね。
秋は、四季の中でも特に演奏会が充実、そして音楽制作もはかどるとき!
ということで、夏にたっぷり遊んだぶん、法然院での「ときのあとさき」、traumarisでの「Live in Tango」、手塚悟監督映画上映会「WATER NUDE」、Rainy Day Bookstore & Cafe「読書のための音楽」 etc..... 音楽にどっぷり浸かる9月をすごしています。
(ということで、寄稿の遅くなりましたこと、ごめんなさい。)
そんな中の先日、新しい衣装の2度目のトワルチェックに行ってきました。


演奏のための衣装は、身体も心も支えてくれる大切な友人のよう。
どんなにハードな現場にあっても、なめらかな着心地は演奏に集中させてくれますし、
優雅なシルエットは心を落ち着かせてくれます。


そんなドレスを誂える時、作ってくださる方に注文するのは、2点のみ。


色は、黒。
形は、アコーディオンの演奏にフィットすること。


黒は、私自身が楽器や音楽の黒衣でありたいから。
そして形。身体にもドレスにも結構な負担がかかってしまうアコーディオンの演奏ですから、
色々の気配りも必要です。


トワル.rui の高木瑠衣さんも、そんなことは充分に心得てくださっていて、
いくつものトワルを私に着せては、細かい動きのチェックを入念に重ねてゆきます。


そうして「とにかく演奏しやすいように。」と導きだされたデザインのドレスの美しいこと!!!


こんなふうに大切に縫われたドレスを纏えることは、とっても幸せ。
それに、作り手の方の丁寧な気持ちと一緒に演奏しているようで、心強くもあります。


そう、このドレスがお披露目される10月の演奏会(@ Rui TAKAGI / Ai Bhana 展示会)では、
mama!milk の清水も、トワル.rui の新作シャツを纏います。
こちらも、コントラバス演奏の動きにあわせた、入念なトワルチェックを既に完了。


ドレスやシャツの仕上がりを楽しみにしながら、
衣装と同じくらい素敵な音楽を奏でられるよう、心して日々を重ねるこの秋です。


これからの秋。
楽しみですね。


かしこ
祐子
mama!milk



120920mamamilk2.jpg高木瑠衣さんのトワル・ルイ、アトリエにて。mama!milk 清水もトワルチェック中。 2012年9月16日

120808mamamilk1.jpg波多野敦子さんによる「an Ode」の編曲楽譜


この真夏の刹那の美しさといったら!
すべてがあまりにも眩しく輝いていて、クラクラしてしまって。
こんな朝ですから、少々フライングの寄稿、ご容赦くだいませ。


ヴァイオリニストの波多野敦子さんより「an Ode」の新しい楽譜が届きました。


「an Ode」はちょうど10年前、
山崎円城さんの詩「The song for dawn in the old south」を読んだ夜に、
ぐらりと動かされた気持ちをそのまま書き留めた曲。
円城さんの声で紡がれるその詩と一緒にアルバム録音して以来、mama!milkで何度も何度も演奏してきました。


その曲を、波多野さんが、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、アコーディオンのクインテット用に編曲してくださったのです。
私はこの曲の隅々までよく知っている、と思っていましたけれど、
波多野さんの書いた譜面には、まったく新しく生き生きとした「an Ode」の表情が!


この楽譜をたずさえて、明日、みんなで一緒に音合わせをします。
そして、8月10日の flowing KARASUMA でのコンサートで演奏いたします。
新しい「an Ode」に出会うのが、私もとっても楽しみです。



そう、「Parade」などを演奏するために、フルート、クラリネット、ホルン、アコーディオン、コントラバス、ピアノのセクステットを編成してくださったトウヤマタケオさんも、ピアニストとしてだけでなく、編曲家としても mama!milkの音楽を豊かにしてくださっている方のひとりです。


何度も演奏してすっかり慣れ親しんだ、と思っていた曲が、トウヤマさんの編曲で、うんと軽やかに、ふくよかに生まれかわって、2010年、アルバム「Parade」に収録されました。
新鮮な驚きに満ち溢れた音あわせや録音の日々の中で、アコーディオンの音色の響かせ方を教えていただいたことも、宝物です。


こんなふうに、mama!milk の作るささやかな曲が、編曲してくださる方、演奏をご一緒する方によって、どんどん豊かになってゆくのが、とっても楽しくて。
あぁ、音楽って素敵!!! と思います。


8月19日の島キッチンや、
9月17日の Rainy Day Bookstore & Cafeでの演奏会で、
トウヤマタケオさんとも久しぶりに共演いたします。
それも、とっても楽しみ。


では、恋い焦がれずにはいられない、この美しい真夏!
存分にご満喫くださいね。


かしこ
祐子
mama!milk


120808mamamilk2.jpgトウヤマタケオさんによる「Parade」の編曲の軌跡の、ほんの一部。


120808mamamilk5.jpg上記トウヤマさんの編曲の軌跡から生まれたアルバム「Parade」。
「Parade」他、「an Ode」「sones」などをトウヤマさん編曲のアンサンブルで、長野県のホールで演奏、録音しました。

mamamilk120704.jpgモロッコ、タンジェ 午前8時。 2012年7月6日


夏至をすぎてから少し、旅をしていました。


太陽がのぼって沈んで夜が更けてゆくまで、
毎日毎日その街を歩いて見たのは、
異なった文化、様々な美しさ、それぞれの価値観や習慣が、幾重にも重なり共存する世界。


アンダルシアやモロッコのいくつかの街と、イスタンブール ......
ヨーロッパとアラブ、キリスト教とイスラム教、ヨーロッパとアジアetc. 境界の揺れうごいてきた街。


それぞれの街に暮らす人々の見せる、それぞれのエレガンス、
それぞれの街の匂いや心意気、
それぞれの奏でる音楽や踊りに、それぞれに美味しいお食事。


色々な出来事に、驚いたり嬉しくなったり、怒ったり感激したりと、あっという間でしたけれど、
結局、誰もがたった一つの太陽の下で脈々と暮らしを営み、
繰り返される戦争や破壊や、厳しい自然やそれぞれのエゴと折りあいをつけながら、
こんなにも美しい街や文化を築きつづけている、
もちろん今の日本も、
というただそれだけのことに、心震える旅でした。


こんな旅もまた、mama!milkの新しい音楽の種になりそうです。


かしこ
祐子
mama!milk


mamamilk120701.jpgコルドバ 午前8時。 2012年6月30日


mamamilk120702.jpgグラナダ 午前12時。 2012年7月3日


mamamilk120703.jpgロンダ 午後9時。 2012年7月4日


mamamilk120705.jpgティトゥアン近く 午後1時。 2012年7月6日


mamamilk120706.jpgシャウエン 午前7時。 2012年7月7日


mamamilk120707.jpgフェズ 午後3時。 2012年7月9日


mamamilk120708.jpgカサブランカ 午後5時。 2012年7月10日


mamamilk120709.jpgイスタンブール 午後6時。 2012年7月12日


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