アーティストブログリレー

ARTIST BLOG RELAY

前回の記事からなんと3年ぶりの更新。最早場違いなんじゃないだろうか。。と
ドキドキしています。地点です。劇団です。


この3年の間にいろいろな変化や新しい出会いがありましたが、
なんと言っても一番の変化は自前のアトリエ「アンダースロー」をつくったことでしょうか。
今年は春先から夏まで、ずっとそのアトリエにかかりきりでした。


元はライブハウスだった場所、長い間ほとんど人の出入りのない空間を
リノベーションしました。工事開始まで1年半、着工からオープンまで1ヶ月半の
時間をかけ、それこそ無我夢中でした。本来であれば、そのプロセスを
悲喜交々のエピソードとともにご報告できればよかったのですが、
全てを割愛してできあがった様子を一部ご覧にいれると、こんな感じです。


_DSC7981.jpgのサムネイル画像


入り口入ってすぐの、ホワイエ兼カフェスペースの様子です。この奥に劇場スペースが広がっています。
いやあ、我ながら力が入っていますね。写真で見ると余計にそう感じます。
とにかく自分達の空間が持てるということがうれしくて仕方なかったのです。
喧々諤々のミーティングを繰り返した日々も、今となっては懐かしい限りですが。
折角つくった場所ですので、たくさんの方に遊びに来ていただきたいなあ、と思っています。
アンダースローを覗きがてら、遊びにいらしていただければ幸いです。


■今後の公演予定
『CHITENの近未来語』10月12日(土)〜13日(日)
『ファッツァー』10月26日(土)〜11月24日(日)
いずれも詳細は地点WEBでご覧いただけます。


10月に入ったというのに30度近くまで気温のあがる日があり、季節外れの夏バテになって
しまいそうですが、それでも朝夕は涼しくて、次第に「芸術の秋」も深まっていくことでしょう。
今後はもう少しコンスタントに地点の活動の様子もお知らせしていければな、と思います。
どうぞ今後ともよろしくお願いします!


(文責:制作・田嶋)

本当に久しぶりのブログ更新です。季節はもう冬の入り口ですね。
この間、新作『――ところでアルトーさん、』の制作・公演が終了しました。
京都ではKYOTO EXPERIMENT、東京ではフェスティバル/トーキョー、
という、国際舞台芸術祭への参加でした。
フェスティバルは、自分たちの公演の間近で他の演目の上演がされて
いるので、11月は、本当にいろいろなものを見る機会に恵まれました。
KYOTO EXPERIMENTはぜひ定着して、もっともっといろいろなものを
見ることができればいいなあ、と思います。


さて、地点のアルトーですが、こんな感じの作品でした。

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写真では、本当になかなか伝わらないのが舞台芸術ですが・・・。
こんな感じでした。(引きのアングルで撮影しないと、全体の様子は
よく分からないのではないかと思います。現在到着を待っているところです。)


今回、京都→東京と、同じ作品を同じサイズで上演することができた
貴重な機会でした。地点は東京で公演することはあっても、
京都の公演から続けて上演するということは、実はこれまでなかったので。
京都では京都芸術センター、東京では池袋にある東京芸術劇場での
上演でしたが、ふたつの空間はそれだけでこんなにも違うのか、
と思わせる要素がひとつありまして――。
それは「天井高」です。
装置の見え方も、照明の見え方も、まったく違う。
ということは人間の見え方もまったく違ってくるわけで、同じ作品なだけに
余計にそれを感じました。


さて、京都に戻って、今地点は3月に公演のある新作『Kappa/或小説』の
稽古に入っています。
この公演については次回のブログで詳しくお伝えします。
次回、はもう、来年、ですね。
よい年の瀬をお送りください。


(文責:制作・田嶋)

今回は、いつもこのブログを書いている地点の制作の田嶋はお休み、代わりに映
像の山田が書きます。はじめまして。


地点は、新作を作るのに3ヶ月くらい稽古しますが、俳優と違ってわたしは3ヶ
月の稽古に常に参加するわけではありません。後半の1ヶ月くらいはほぼ毎日稽
古にいき、映像を映していろいろ試しますが、それまでは演出家と打ち合わせや
美術プランのミーティングに参加したりするくらいです。だから地点の稽古に行
かない時期というのはかなりあるわけで、そういうときに何をしているかという
と、地点ではない作品の映像スタッフをしたりしています。


というわけでわたしはいま金沢にいます。東京のコンテンポラリーダンスカンパ
ニー「金魚(鈴木ユキオ)」の、金沢21世紀美術館内シアター21でのレジデ
ンスクリエーションに参加しています。劇場に2週間滞在し、最後の2日間が公
演日。つまり10日間も劇場を使って稽古できるということで、これは本当に贅
沢なことです。毎日10時に劇場に入り、13時から21時まで稽古。午前中はフ
リータイムです。


お盆の21世紀美術館は本当に混んでいて、開催中の「ヤン・ファーブル×舟越桂
」展の招待券を頂いているのですがなかなか見に行けません。昨日のフリータイ
ムはすいている劇場内の図書室で過ごしました。美術書や写真集を眺めているう
ちに新しいアイディアが生まれ、それをすぐに劇場で試すことができる。美術館
でのレジデンスは最高の創作環境です。


「金魚(鈴木ユキオ)」の新作「HEAR」は8/21,22に金沢21世紀美術館シアタ
ー21、東京公演は来年2月です。


ちなみに、地点はの新作は10月、目下稽古中、のはずです。チラシもそろそろ
できあがってくるようです。

さてさて、4月22日~25日に京都芸術センターで行われた
『誰も、何も、どんなに巧みな物語も』(写真)も無事終了し、
今年度事業への取り組みが本格的に始まった地点です。


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(以上、撮影:清水俊洋)


と言うのも、上記『誰も、何も・・・』は地点にとっては初めて、
フルメンバーで戦うのではない作品だったんですね。
ダンサーひとりと俳優ひとり、というシンプルな構造が強みにも、
弱みにもなった作品でした。
来年9月には東京ほかで巡演の予定もあるので、それまでに
更に改訂することになると思います。


演劇作品をつくる場合、少なくとも1年ぐらいの準備期間が必要になります。
稽古初日から本番までが2~3ヶ月としても、その前に企画を
あたためたり、もろもろの調整をしたり、それから(これが最重要
なのかもしれませんが)予算を確保したり、という準備をします。
今回の『誰も、何も・・・』も企画の最初のアイディアが出たのは
2009年の春先だったのではないかと思います。
それが2011年の9月までプロジェクトとして持続して行くのですから、
これは本当にもう持久戦。
我ながら、「大変だなあ」と思うときがあります。


一方、今週から本格的な稽古が始まる『ワーニャ伯父さん』は、
2007年2月に初演してから実に3年以上も上演し続けている作品。
いかに新鮮さと興味を作り手自身が失わずにいられるか。
これまた大変なことです。


ところで、演劇作品は長い目で見ると、本当にわずかの
人にしか見てもらえないものです。
例えば、1,000席の劇場を毎晩いっぱいにしたとしても、
1年間でその作品を見ることができるのは約36万人。
先日まで京都国立博物館行われていた長谷川等伯展は
1日で1万人が来場するのだから、「一度に何人の人に見て
もらえるか」という点においても、「未来の人に見てもらえるか」
という点においても、その差は歴然です。


長い時間をかけてつくって、わずかな人がそれを受け取る。
だからこそ、作品と客席の間に火花が散るような、
そんな鮮烈な作品をつくりたいと思います。
今年度、地点は新作を2作つくる多忙な年ですが、
改めて、その思いを強くしています。
たくさんの人が見に来てくれるといいなあ。


(文責:制作・田嶋)

21年度の最後の日、3月31日に横浜・BankART行われた
『誰も、何も、どんなに巧みな物語も・横浜版』の上演を終えて、
ようやく京都に戻ってきました。
現在は東京で稽古が行われているこのプロジェクトも、4/10からは
いよいよ京都に移り、4/22~25までの本番に備えることになります。


ここで横浜版の舞台写真をちょっとご紹介。


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撮影はすべて神山貞次郎


BankARTは元・日本郵船株式会社の倉庫をリノベーションした
芸術文化施設。ご覧のようにコンクリート剥き出しの魅力ある空間です。
今回の作品、『誰も、何も、どんなに巧みな物語も』はフランスの作家
ジャン・ジュネの言葉をコラージュしてつくる作品ですが、
地点としては初めて、ダンサーとのコラボレーションを試みる作品となります。

出演いただくのは、山田せつ子さん。
日本のコンテンポラリーダンスの草分け的存在とも言える方で、
ダンスカンパニー枇杷系を主宰されています。
長くキャリアを積んだ方と、双方にとってまったく初めての試みを
行うということで、チャレンジングな作品であることは間違いありません。
いつもとは一味違った地点、ぜひ多くの方に見ていただきたいです。


ジャン・ジュネという人は、『女中たち』『屏風』といった名作戯曲も残している
作家ですが、今回扱うのは美術論『アルベルト・ジャコメッティの記録』、
演劇論『・・・・・・という奇妙な単語』、そして晩年パレスチナ解放運動の
傍らにいたジュネが目撃した虐殺の現場の記録『シャティーラの4時間』、と
いずれもエッセイになります。
上演を前提としていない言葉を扱うことで、ジュネの夢想した「演劇」に
迫ろうという試み。ジュネの言葉の強さ、魅力は「ジュネってだれ?」という
方にも十分お楽しみいただけるのではないかと思います。


わけても『シャティーラの4時間』は、累々たる死体の描写が続く作品。
衝撃的でありながら、不思議な静けさとユーモアがにじむ言葉です。
これを、舞台でどう表現するか。


稽古場は佳境です。2011年9月には東京での再演も予定されていますが、
京都での上演は今回限り。ぜひご来場ください。


(文責:制作・田嶋)

ブログリレー、2回目の書き込みは名古屋からです。


日本の舞台芸術業界が忙しいのは、一般的にも「芸術の秋」といわれる
10‐11月と、そしてなんと言っても年度末の3月なのではないでしょうか。
地点の公演を3月に企画したことは、実はまだないのですが、
地点の代表である三浦に外部の劇団やプロダクションから演出の依頼が
あるのは、不思議なことにこれまで必ず年度末の公演でした。


演劇は、一人では絶対にできない表現分野ですので、作品を発表
するには、劇団やカンパニーをつくるか、あるいはその都度ごとに
人を集めてプロデュースするか、そのどちらかになります。
普段は劇団で活動していても、ときどき「外」からお声がかかったり
するのはその為です。
集団でしかできない表現でありながら、個人としてどう活動するか、という
ことも問われる、独特のジャンルなのだと思います。


今回は、名古屋の老舗の劇団、うりんこさんからお声がかかり、東京公演が
終わったその足で、三浦は名古屋入りしました。
その本番がいよいよ今日から始まります。


「劇団うりんこ」は、主に児童・子ども向けの作品をつくり続けてきた
方たちなので、今回の作品の基本コンセプトは、「子ども劇」です(!)。
ただ、原作からしてが、太宰治の『お伽草紙』ですので、一筋縄にいかない、
ずいぶん大人な作品に仕上がったという印象があります。
「大人もいっしょに楽しめる子ども劇」、というよりむしろ、
「大人だけが楽しめる子ども劇」という、風変わりな作品になりました。


『お伽草紙』は戦争中、検閲の目と戦いながら太宰が書いた小説で、
『瘤取り』『カチカチ山』『浦島さん』『舌切り雀』と、誰でもが知っている
おとぎ話を、防空壕の中で、父が娘に語るという筋立てです。
けれどもそこで語られるのは、おじいさんとおばあさんの関係性から
透けて見える「夫婦」という問題であったり、美少女に惚れたブ男の悲劇
を通して見える恋の残酷さと「ダメさ」加減であったり、全篇シニカルな
笑いと批評精神に満ち満ちているのです。


小説だけでも十分に楽しめる作品が、戯曲化にあたって劇作家・永山さん
の手が加わわり、太宰治その人について考える作品になりました。
『お伽草紙』だけでなく、太宰治の小説をコラージュしてつくられ、
小説という虚構、演劇という虚構を通して、作家のリアルに肉薄する、
力作に仕上がっています。


・・・と、ここまで書いて、いつもの地点の公演とは、やっぱり随分違うな、
と思います。原作があるとは言え、新作書き下ろしを演出すること自体、
三浦にとっては久しぶりの仕事ですので、当然と言えば当然のこと
かもしれませんが。
地点では、地点という集団で作品を発表していますが、個人として
引き受けた仕事だからこそ、「三浦演出」を楽しめる作品になって
いるようにも思います。


演劇はいろんな人の手が加わり、さまざまな要素の掛け合いでできれ
いくものなので、戯曲を楽しんだり、演技を楽しんだり、空間構成を
楽しんだり、とさまざまな楽しみ方ができます。
もちろんそれらを総合的に体験できることが、舞台の醍醐味です。


地点という劇団がこれからもいろいろな作品をつくっていくために、
個人のレベルでの仕事の様子を、いつもとは違った角度で見られる
このような機会は、なかなか貴重だなー、と思うのでした。
なかなかの力作に仕上がった本作品、お客さんにどのように受け止め
られるのか、わくわくしながら本番を待っています。


(文責:制作・田嶋)


公演詳細はこちら
劇団うりんこ http://www.urinko.jp/pg127.html

地点初のブログリレー参加は、東京からの書き込みになります。
というのも、先月22日から31日まで、東京・吉祥寺シアターで
『あたしちゃん、行く先を言って』という作品の公演をしていました。
年間を通じて4回の公演を行うという企画の、最後の上演でした。


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長いこと取り組んできた作品が、ひとまず終了、ということで感慨深いものがありました。
再演を望む声がちらほら聞かれたことは、作品にとっても劇団にとってもありがたいことです。
いつか、「行程5」というかたちで、また取り組むことになるかも。
劇団の今後の方向性を占う意味でも、忘れられない公演になりました。


さて、公演が終了して、何日かが経ちましたが、楽日の翌日からは
4月の新作公演のため、東京・練馬で稽古をしています。
そういう訳で、ちょっと長めの東京滞在。


4月の公演は、ダンサー・山田せつ子さんとのコラボレーション。
コラボレーション。
今までの地点には縁遠かった言葉ですが、ささやかながら初挑戦です。
この公演で、もう一つ地点にとっては初めてのこととなるのは、俳優の出演がひとりであるということ。
劇団全体で動く企画ではなく、このこともまた、初挑戦になります。


来月で、地点が京都に移転してから丸5年。
長かったような、短かったような。
6年目は、これまでとはちょっと違った試みから出発することになるという訳ですね。


劇団というのは、当然ながら人が複数いるので、変化や成長と
いったものも、なにがきっかけでそうなったのか、
よく分からなかったり気づかなかったりします。
でもやはり、なにか変化のポイントというか、区切りを迎えているような感じのする今日この頃。


春の到来が待ち遠しいのは、寒いからだけではないのかも。
京都に戻って、いろいろと準備を整えたいという気持ちです。
「転機」に期待しているのかもしれません。


(文責:制作・田嶋)


♪春より前にやってくる、劇団員関連公演


・大庭裕介出演 KIKIKIKIKIKI『生まれてはみたものの』
http://www.kitamari.com/


・三浦基演出 劇団うりんこ『お伽草紙/戯曲』
http://www.urinko.jp/pg127.html


・吉本有輝子照明、山田晋平映像 精華小劇場『イキシマ』
http://seikatheatre.net/ikishima/



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