アーティストブログリレー

ARTIST BLOG RELAY

Steve Lacy / Solo (CD、録音:1985年)
言わずと知れたポスト・フリーの雄、Steve Lacyの晩年ライフワークとなっていたソロ演奏を収録したライブ盤。この時期のソロ作では、Lacyの音楽家としての一つの到達を聴くことができる。旋律表現に特化した演奏となっており、特に"Morning Joy"や"Retreat"ではLacyらしいオリエンタルなメロディーが印象的。50年代から活動しているということも影響して、伝統的なジャズのスイング感が各フレーズに残っており、過激な音を好む奏者が多いフリージャズの中で、上品で洗練された演奏を展開する数少ないインプロヴァイザーと言える。
Derek Baileyの著書『インプロヴィゼーション―即興演奏の彼方へ』に掲載されているSteve Lacyの発言に「とくにかく前に進みつづけなければ、自由は失われていきます。するとこの音楽も終わりです。音楽の生死にかかわる問題ですよ。判断の基準になるのはただひとつ-「この演奏は生きているか死んでいるか」、これです。」というものがある。これはそもそもジャズにおける自由の度合いについての発言なので、Lacyの趣意とは多少ずれるかもしれないが、フリー・インプロヴィゼーションはいつだって「その瞬間、その演奏が生きているか死んでいるか」を表面的な聴きやすさより、金銭的な成功より優先してきた。インプロヴィゼーション自体が生きた演奏をするための形式だし、すべからくそうあるべきである。


Bill Dixon With Tony Oxley / Papyrus - Volume 1 (CD、録音:1998年)
Bill DixonはCecil TaylorやArchie Sheppなど、名だたるフリージャズの巨匠たちと共演を重ねてきたトランぺッター。1960年代に収録したフリージャズの作品や、Thrill JockeyからリリースされたChicago Underground QuartetのRob Mazurek率いるExploding Star Orchestraとの共演盤も良作だが、最もお薦めしたいのは熟成したフリー・インプロヴィゼーションが収録された、ドラマーTony Oxleyとのデュオ編成の本作。私は個人的に、各演奏者の個性や演奏者同士の関係性がわかりやすいという理由で少人数編成を好んでいるが、特にDixonの良さは"残響"にあるので、音数が少ないほどその魅力が伝わるものと考えている。本作で聴くことのできるDixonの「音と音の間に対して残響を置いていくセンス」はあまりに秀逸。また、楽器を熟知したフリーな奏法のバリエーションも素晴らしい。正に熟練の味。伸びのあるトランペットの音に対して、パーカッションを短く刻んだり、振動で音の層を張るようなTony Oxleyの的確なサポートも目を見張るものがある。
この作品は9枚組のBOXセット『Complete Remastered Recordings on Black Saint & Soul Note』に収録されているので、購入の際は単品で買うよりもこちらをお薦めしたい。このシリーズからMuhal Richard AbramsやArt Ensemble of ChicagoのLester BowieのBOXセットもリリースされている。ちなみにDixonは『Opium』‎(CD、2001)で前述のSteve Lacyと共演している。


姜泰煥 / I think so (CD、録音:2002)
韓国の至宝、姜泰煥の青嶋ホール(静岡)でレコーディングされたライブ盤。他に姜泰煥のアルバムは6枚ほど持っているが、リリースされている音源の中ではサックスを用いたマルチフォニックで作り出す音色(「ひとつの音程でも同時に四つか五つの重音をコントロールしている」とのこと)や循環呼吸奏法など、その個性が最もわかりやすいということで選出した(ソロ作では同年にリリースされた『Seven Breath』も素晴らしい)。
雑誌のImprovised Music Japan 2004に大友良英氏による姜氏へのインタビューが掲載されているが、そこに書かれていた「芸術高等学校を中退して布団と楽器を買って山に籠った」「マイクを通さなくても山全体を響かせるような音が出せるようになりたいと思った」という言葉はその哲学をよく表しているように思う。
現在も一年に一度Breath Passageツアーで日本を回っている。一度同ツアーで滋賀近江八幡の酒游舘に来た時に田中泯氏、大友氏とのコラボレーションを観たことがあるが、空間全体へ音を響かせる力強さに圧倒された。
姜氏が出す音が「呼吸の美しさ、力強さ」に根差しているからこそ、根源的な響きが生み出せるのではないだろうか。


Phil Minton & Roger Turner / Ammo(LP、録音:1984)
音楽は合法的な暴力体験だ。グロテスクで凶暴な小動物が暴れまわっているようなイメージを持つ本作は、正に極上の暴力体験を実現するアルバムと言える。Mintonの絞り出すようなヴォイスには鬼気迫るものを感じる。これまでに色々なミュージシャンと共演しており、リリースされている音源も少なくないが、彼の魅力をストレートに堪能するならば、最も相性のいいドラマーRoger Turnerとのデュオ作だろう。MintonとTurnerのデュオ作では他に『Dada Da』‎ (CD、1993)、『Drainage』 (CD、2003)、『Live At Hull Art Lab』‎ (CDR、2011)などがある。
タイトル曲"Ammo"の後半の展開は、リズムにヴォイスをのせ、盛り上がりを作るような関係性になっているが、この暴力的エモーションは他のミュージシャンには生み出せない。それ以外の曲でTurnerは基本的にリズムで盛り上げたり、ノリを作るのでなく、ヴォイスと戯れるような関係性をキープする。この時のTurnerの表現力は本当に素晴らしい。過去に一度大阪のフェスティバルゲートにあったブリッジで、Turnerのライブを観たことがあるが、その時はスネアの上にチェーンを置いて演奏をしていた。トリッキーなギミックを用いながらも、一音一音がクリアに響かせる確かなテクニックに感動したことを覚えている。


Hugh Davies / Warming Up With The Iceman (CD、録音:1968-2000)
Hugh Daviesは自作のライヴ・エレクトロニクスを演奏するミュージシャン。私がHugh Daviesの音を初めて聴いたのはECMからリリースされたDerek Baileyの"The Music Improvisation Company(CD、1970)"だった(このアルバムにはその後King Crimsonに加入するJamie Muirや、Evan Parkerも参加。余談だがKing Crimsonの再始動は気になる)。本作は1968年から2000年のソロ音源を収録したアルバム。"Porcupine"や"Solar Night"で聴くことができる中毒性の高い歪みや、"Music For A Single Spring"で聴くことができるサウンドのドライブ感(音と音の関係性でドライブ感を出すというより、むしろ一つひとつの音自体にドライブ感がある)などがDaviesサウンドの特長。
楽器の写真がCDサイズのブックレット(巻き四つ折り八面)に掲載されており、剥き出しのジャンクなビジュアルを見ることができる。私は「どのような形状の楽器からどのように発信しているか」といった、所謂"音と音の周辺情報の関係性"を「音の社会性のようなもの」と捉えている。そういった観点で言えば楽器の写真が掲載されてることは、その音楽、ミュージシャンに近づく上で非常に重要なのだ(学生の時、京都のcafe independantsでVoice Crackのパフォーマンスを観たときに、はじめてそのことを認識した)。
ちなみにEvan ParkerとかDerek Baileyとか重鎮を外しているあたり重箱の隅感がすごいが、単にあまり音源をもっていないだけだ。

今月は事情によりぎりぎり更新のブログリレーです。
涼しくなったり暑くなったりまだまだ落ち着かない気候ですが、空の高さや日暮れの早さはすっかり秋そのものになりました。
あっという間にまた寒い冬がやって来るのでしょうね。
こないだ押し入れの衣替えをしたところなのに、もう夏ものと冬ものを入れ替えねば...と思うとちょっと面倒な今日この頃です。。


今年は制作に専念しており発表のお知らせがあまりありませんでしたが、久しぶりに。来月京都で個展をします。


dm_nakahiramasako201301.jpeg.jpg


中比良 真子 展「Tranceparent room」


期間:2013年10月11日(金) - 2013年10月23日(水) 
*10月17日(木)は休廊
開廊時間:12:00-22:00(最終日は17:00まで)
会場:gallery near(京都)


★こちらから、プレスリリースをご覧頂けます。→プレスリリース


ここのところ色々と考えることもあったのですが、制作が追い込みに入ると一時的に忘れてしまいますね...。ブログも何を書いて良いのやらさっぱり頭が回りません。。
もろもろはすべてが落ち着いたら整理しようと思います。今はただ、息切れせずに作品たちを完成させていきたいです。
それでは、どうぞよろしくお願い致します!

(*当ブログは2013年9月22日に書いてアップ予定でしたが、サイトメンテナンスの為、遅れてのアップとなりました。なので、セ界では既に現実が訪れてますが、そこんとこ4649!・・じゃなくて、考慮して読んで下さいませ。)


さて、これ書いてる時点で魔法は残り「1」。
今日にもその「1」が無くなって、魔法は消え、世界・・じゃなくてセ界は進撃の巨人が完全制覇をしてしまう、という現実が来てしまいます。


・・・あ、すいません。こっちの話です。
ちなみに私にとってのこっちは虎。
大阪と神戸を結ぶ電鉄が親のタイガーです。


京都に生まれ、京都出身の父親と宮崎県出身の母親から生まれた私。
父と母は生まれた地域に従ってそれぞれ虎ファンとG党のカップルという許されざる夫婦。
・・・や、おもろい夫婦かしら?
その間に生まれた自分は気を使い、間をとって中日ファンに・・なんてなることもなく、なんとなく父親に従っての虎ファンとなりました。
ちなみに妹はG党に。
結果「男は阪神、女は巨人」な家族となりました。


そのまま、あの熱狂の1985年を経て、野球に興味がない時期も過しましたが(その時期はプロレスに夢中)幼少期に植え付けられた何かは根強く、球団が強うかろうが弱かろうが、球団体質に納得いかなかろーが、他の球団を応援する気にはサラサラ行かず、今に至ります。


・・・といっても、甲子園には最近だと2007年に一度観に行って以来聖地巡礼もしてなくて、もっぱらメディアで楽しむ丘サーファーならぬ家タイガー。
なもんで、選手グッズとかユニフォームとかも特に持ってません。


あ、そういえばTシャツはどうだったか?
と思って探しましたが、さすがにそれも無かったかな〜〜
・・・あ、あった。タイガー。


tigert1.JPG


と思ったら違った。
タイガースじゃなくてタイガーマスク。
「マク」が余計でした。


こちらは得意のユニークなクローズの売れ残りワゴンで購入したもの。
ロゴとマスクがええ感じに配置されてます。


tigert2.JPG


黒い部分はフェルトのような素材で結構凝ってますな。
こういうのをワゴンで低価格で売るなんて、さすがブラッ・・ゲホゲホゲホッ!
さすがブラッと立ち寄って買い物できるチェーン店ですね。


しかしこれは阪神タイガースとは関係ない代物。
そこで、ここは球団関係のTシャツを手に入れなければと思ったものの、露骨な阪神ものTシャツだとあまりに直球ド真ん中、ストライク置きにいってHR浴びそうなので、まずはひとつ変化球を、と阪神関連Tシャツ調べたら、「怪物くん×阪神(他12球団あり)」とか「新日本プロレス×タイガース」とかそそられるものもありました。
・・・が、ほとんど既に売り切れてましたけど。


なので、今シーズンも残りわずか、家野球観戦には仕方なく上記Tシャツ来て、湿りがちな阪神打線に
「虎だ!お前は虎になるのだーっ!」
とシャツの色のごとく真っ赤に燃えて応援を・・・ん? 赤? ヘル?


ダントツの2位だったのに、それも危ういくらいのとこに、赤いヘルメットの影が・・。
赤ヘルのヘルは阪神にとって、地獄からの使者やろか・・・ブルブルブル。
震えながらも奇跡を待つ、そんな秋です。



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