アーティストブログリレー

ARTIST BLOG RELAY

いやはや、ブログの更新がギリギリになってきました。
なんとか瀬戸際で更新しています。
もうどうやら梅雨入りになるみたいですね。
つい先日まで、五月晴れを通り越して、少し夏が来ていたような。


月曜日に「京都国際現代芸術祭2015」の発表がありましたね。
色々思うことはありますが、良き転機になるのではないかと期待しています。
ここ数年で、日本で開催される芸術祭がほんと増えましたね。
80年代後半から90年代前半に行なわれた博覧会ブームのような流行の感じがしなくもないですが、現代美術に触れる機会が増えたことは単純に嬉しいです。


さて、「現代美術」て一言でいうとどういうものなんでしょうか?
現代美術をやっている人間なのに、現代美術ってなんやろか?と思うことがしばしばあります。
現代美術は難解だと思われることもしばしばありますしね。
説明求められたら説明出来なくはないですが、とても曖昧と言えば曖昧です。


この前、京都国立近代美術館にて開催されていた「交差する表現 工芸/デザイン/総合芸術」展をみました。
美術館で開催されたてきた工芸にスポットをあてた展覧会で、50年のあゆみともに工芸の動向を見返す展示になっていたのですが、現代工芸、現代陶芸、現代ガラスなどいったカテゴリーに分かれており、それを見て益々、現代美術とはなんぞや?と思ってしまいました。


最近、現代美術という言葉は、多様化した美術表現をまとめには適していますが、逆に多様化した表現をすべて現代美術に納めてしまうことによって、世界観を狭くしてしまっているのではないのかな?と考えたり。
表現として進化していても、現代でまとめてしまうと何か進んでいないような感じがします。
こういうと批判しているように思われそうですが、決してそうではないです。
なんというか、素朴な疑問ですかね。いつまで現代なのか?でも現代ってなんなのか?


知れば知るほど、ほんと疑問です。
でも、もしかしたらそれが面白いのかも。

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エ〜私ごとではありますが、先日満40歳になりました。
マン40歳マンです。アラフォーてかど真ん中のフォー!一時代築いた(?)フォーッ!
であります。


・・・いや、築いたのはブログリレー更新くらいなもので、気付いたら40でした。
まあ、40になっても「36くらいに見えますね〜」なんて、たかが4年でも喜んでしまう。
そんな40歳です。Tシャツもまだ着れそうです。


そんな折、こちら40代の大先輩であり僕の兄貴的存在でもある漫画家かイラストレータか、な辻井タカヒロさんが、キャリア20年ぐらい?にして初の単行本を出版されました。


「焦る! 辻井さん」好評発売中です!


そして僕がちょうどその40を迎える日に、京都一乗寺の恵文社という書店にて、単行本購入または持ち込みの方に辻井さん自らが、その人の何か持ち物に何かしら描いて差し上げる、的な出版記念イベントが行われてたので行ってまいりました。


何となく、本のページめくった余白にサイン的に描いてもらうのが王道な気がしますが、ここはせっかくなのでTシャツにでも・・・とアトリエを物色。
そこで発見・・てか完全に自分でも存在を忘れてたTシャツが出てきました。


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自身が2008年の個展の際に作った「キウチビデオフェスティバル2008」Tシャツ。
・・の売れ残り。
アイロンプリントで白Tシャツに転写しただけの、ケチなTシャツでやんす。
2008年秋頃といえば「あまちゃん」が種市先輩に出会う頃かしら?じぇじぇじぇ!


・・と流行を取り入れつつとにかく同じTシャツが数枚あったので、それを着て恵文社へ。
で、「何かしらテーマを」ということだったので「では、ヴィオロン(という名前のバー)カウンターと芋焼酎」とリクエスト。


そして描いてもらったのがこれです。


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結果僕と辻井さんのコラボTシャツ(?)
勝手にコラボ作品成功です。


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思えば、前世紀末から新世紀初頭の数年、京都木屋町にある「ヴィオロン」というバーに毎週木曜集っては何も起こらない平日の夜をお酒とともにちびちびと過ごしてました。
その時のレギュラーカウンター常連の1人が辻井さんでありました。
当時は独身貴族バリバリ・・というほど威勢のいいものではなかったですが、とにかくさびしんぼうでわびしんぼう同士、カウンターでうだうだ時間を費やしてたわけです。


そんな辻井さんの初単行本が子育て奮闘記的な作品になろうとは!
しみったれた完封負けなカウンターの夜には想像できなかった事態であります。


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こちら記念写真。自らTシャツ着る筆者と辻井さんのショルダー。


辻井さんには過去に似顔絵やら展覧会キャラクターやら、知り合いのよしみで描いていただいたこともあり、お世話になりっぱなしです。
これを機に辻井さんもブレイク、ついでに何かしらのキッカケで僕もブレイクし、このTシャツが「超お宝Tシャツ」になるように・・・てなことは、昔ヴィオロンのカウンターでも勝手に想像してたようなレベルの虫のいい話。
自分より若い美術作家さんに「昔ヴィオロンによく来てた人ですよね〜」とか言われてるうちは、(←実話です)全くダメですな。


ということで、タイムカプセル的にタンスの肥やしとし、お宝として発掘される日を夢見る40代の幕開けであります。

はやいものでもう5月。2月から少しの間があきました。
この間のことを思い浮かべながら、いくつかのこと。



3月の「本の梯子 book ladder」にはたくさんの方にお越しいただき、本当にありがとうございました。
福田尚代さん・かなもりゆうこの二人展と、数々の催し、それから箱の書物「book ladder」。


福田尚代さんの展示より(photo:北岡慎也)

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《残像/氷》2010-2013、けしごむに彫刻


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《書物の魂 或いは雲》2004-2013、ほぐされた栞紐(部分)


かなもりゆうこの展示より(photo:北岡慎也)

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《手の物語》(大型の白い本に投影)を含むインスタレーション風景(部分)


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《ホーキ本》薄葉紙にドローイングし断裁(部分)


本のこと


最終日のイベントのこと



4月後半はスロベニアへ。EXODOSというフェスティバルでの映像オペの仕事。
空気が良くていつのまにか喘息がよくなりました。
首都リュブリャナは旧市街の美しい素敵なところで、フェスティバルの演目を日々観たり、街や自然を散策した日々でした。
スロベニア大学の図書館の古風な美しさはすばらしくうっとり。
日帰りで行ったクロアチアではすっかり初夏で、のび過ぎたたんぽぽがちょっと大らかでした。



ただいまは芸術センターで春祭りに参加中。
かなもりゆうこ・納谷衣美 スクリーニング&パフォーマンス
(パフォーマンスは無事終了しました)
25日まで投影している映像「手の物語」は、それ自体が語りになっています。



昨日たまたま映画を見ていると、長回しのものほど、まばたきは出来ないものだということに気がつきました。
おかげで目がカラカラに乾いちゃいました。


そんな3.4.5月です。

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4月はイタリアのボローニャブックフェアへ行ってきました。
世界中から絵本が集まる、絵本市としては多分世界一のイベント。
コンテストで入選した人の作品展や、
持ち込みのイラストを見てくれる出版社のブースもあり、
私も見てもらい、撃沈したり、励みになったり、良い経験しました。


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途中、フィンランドのヘルシンキで乗り継ぎだったので、
そこから船でスウェーデンのストックホルムへ。
生まれて初めてみた流氷。
氷の島に浮かぶ家々が夢のようだった。
私の作品には、水、雪、氷が度々登場しますが、
今度氷を描く時は、心にこの風景が浮かぶように
...と、何時間も眺めていました。


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帰国後すぐに阪急うめだでの催事「<ワタシ>と<セカイ>」展。
「いつもとちょっと違うね。」と友人やお客様に言われました。
今年に入ってから考える事、読む物等、色々変わってきて、
旅の中でもまた自分の中の変化に気づく事がありました。
心の中の事は内緒にしてても、作品はやっぱり鏡のようで、他人の目にもまっすぐ映る。
...不思議です。


そして昨日から東京の"白白庵"で作品の展示販売が始まりました。
小作品、コケシ中心に、大きめの作品もいくつか...。
"白白庵"は元neutron tokyoの建物です。
↓営業日が独特なので、ご確認の上ぜひご来店ください。
http://www.pakupakuan.jp/information.html

先月阪急うめだ本店で展覧会をしたのと関係あるのかどうか分からないのですが(笑)、今回は百貨店の思い出を書いてみようと思います。

最近はあまり観ていないので変わっているかもしれないのですが、「サザエさん」でおなじみのおでかけシーンと言えば、家族みんなで百貨店に行くことだったと思います。
いつも同じ服を着ている(失礼ですが...)サザエさん達が、この日だけはよそいきのおしゃれをしてうきうき楽しそうに出かけます。


今となれば「そんな大げさな...」という印象を受けますが、私が子どもの頃は、まだ百貨店のイメージはそういう雰囲気を残していたような気がします。
下の階から上の階へ順番に、最初は大人たちの買い物に付き合って早く終わらないかなと思ったりするのですが、上のほうへ行くと子どもの大好きなおもちゃ売り場が待っていて、ここでやっと楽しい時間がやって来ます。そして、最後は最上階のレストラン街へ。このフルコースをじっくり楽しむと、ひとつの百貨店だけで一日のおでかけ時間が十分に終了していました。
大人になってからの買い物は、いろんなショッピングモールをはしごするようなコースが多いので、ひとつの百貨店だけで一日が瞬く間に過ぎていったあの頃が少し不思議な気さえします。

私が子どもの頃によく「おでかけ」として連れて行ってもらった百貨店は、バスで行かなければならない場所にありました。なかなかやって来ない、少し不便なバス。それがまた百貨店への道行きの特別感をかもしだしていました。
その中で、忘れられない思い出というか場所があります。
最上階のレストラン街が、よくある吹き抜けの二階構造になっていたのですが、その吹き抜け部分を利用して、大きなガラス窓がありました。その中には熱帯雨林のような植物が生い茂り、たくさんの鳥が飛び交っていたのです。そこだけ植物園のような、動物園のような。街中の百貨店のいちばん上の薄暗いフロアに突然現れた異空間は、幼い私の心を捉え、ガラス窓に何度もへばりついた記憶があります。

その百貨店は今もちゃんと営業をしているのですが、いつ頃からか、そのガラス窓の中の異空間はなくなってしまいました。さらに言うと屋上にあった、子どもの遊園地のような場所もなくなってしまいました。

子どもの頃に見た鮮やかな異空間は、時間の経過とともに少し脚色しているのかもしれませんが、何よりも鮮やかで謎めいた場所として心の中に残っています。大人になってから同じ場所に出会っていたとしても、そこまで強烈な印象はなかったのかもしれません。
そういった原体験というかイメージの残像が、今の自分の制作にも繋がっているような気がしています。


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