アーティストブログリレー

ARTIST BLOG RELAY

夏ですね。
季節感を感じないタイプの方でも、さすがに夏の暑さは無視できないんじゃないでしょうか?
ここ数年、秋に展覧会なんかがあって、8月に夏休みの宿題に追われる様に過してることが多い気がします。
「今年もバカンスおあずけ〜」が自身の夏の季語となってきてますな。

ということで、そんな夏に相応しい作品を今月は取り上げて・・・と思ったのですが、特に思いつかず。
これ書いてる本日は久々に1日雨なんですが、先週くらいまではカンカン照り(って最近言わなくなりましたね)が続いて毎日、日射病(これも「熱中症」に取って代わられましたね)寸前でした。
もう、毎日が雨乞いですわ。雨乞い、尼恋い、海女来い・・・。


ということで、強引ですが今月の作品:


&artkiuchi1182.JPG


ムラギしマナヴ 作 (タイトル不明)


相変わらずの下手なスナップで申し訳ない。
真ん中にあるドクロ姉さんが傘(?)をさして踊ってる様な図の作品です。
周辺は筆者の作品群。場末のアトリエの一角です。


アップがこちら。


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この作品は、前回の碓井さん同様、2009年の「放課後の展覧会」で御一緒したムラギしさんにいただいたものです。
この時、多数のペインティング、ドローイング、コラージュ、等を展示されてまして、その中に出されていた一枚です。
僕の出してた自身の版画作品と交換していただきました。


「どれがいい?」と聞かれて、他にも欲しい作品多数有りましたが、展示中から気に入っていたこれを迷わず選びました。
作品はキャンバス布の下塗りしてない生地に直接描かれた感じのもので、キャンバス張りもされておらず、描き損じの布に加筆したかのような風合いで、そのラウドな感じが展示も含め、コッケー!・・じゃなくてカッケー!
いや、ある種滑稽でかっけー!
そして「葬式無用」と「戒名不要」という画中に描かれたモンクもパンク!
てな感じでカッケー!コッケー!コケッコーッ!
と、ドクロ姉さんと一緒に踊り出したくなるような、そんな感じです。(←どんな感じや?)


画面端に見切れてる犬かなにかの後ろ姿もまた意味深長ですな。
なんとなく、正月にドクロもって練り歩いて民衆に嫌がられた一休さんを思い出してしまいます。


ムラギしコレクションはこれワンピース、だなんてケチなことは言いません。
あとワンピースあります。


&artkiuchi1181.JPG


こちらは今年の氏の個展の際に購入した作品。
キャンバス作品なのですが、驚くほどの低価格なので思わず購入してしまいました。
画家は偉くなると「号、いくら?」みたいなサイズでの価値が付くみたいですが、ムラギし氏に価格について尋ねると「作品の満足度」で価格差を付けてるとのこと。
らしい話ですな。


ということで、作者のムラギしさんの多才ぶりに触れ出したらまた長くなるので、詳しくはムラギしさんのホームページで。


ちなみに、こういうのも。


&artkiuchi1184.JPG


こちらは氏が昨年関わっておられた「スコッププロジェクト」で作られたクッキーの箱。
もしやこれは、原画が僕の持ってるやつじゃない?
こりゃ、マイコレクションがさらにプレミアな一品となりました。ウシシシ〜!


そんなムラギしさんですが、学生時代は映像を専攻されていて、映像やアニメ作品も多数作られてます。
10月にはシュヴァンクマイエル(舌、噛みそう)関連イベントにも参加されます。
詳細はこちらで。
&ARTでおなじみの林の勇気くんの名前もありますね〜。


ということで、また来月!


・・・あ、忘れてた。
僕も9月にささやかながら3年ぶりの個展をするんやった!
ということでそれに関しては「展示・イベント情報」コーナーで。
「ささやかな個展」という内容に嘘、偽りなしの予定です。

こんにちは、Antenna市村です。


すっかり二回も飛ばしてしまいました。
すみません。。


前回(といってもだいぶ前ですが)、次回はハローワーク編と言ったので、
今回はその話からします。


僕は3月まで大学に勤めていましたが、契約が満了して退職しました。
次の仕事も決まっていないので、失業手当を受給するために公共職業案内所に行きました。


で、職業相談ってのがあるのですよ。
職員(相談員)の方に相談するわけで、そこで、職歴が明らかになるのです。
いままで、美術系の高校や大学で働いていました。


美術系の教育の求人なんてあんまないよ、って話から、
次第に雲行きが怪しくなっていきました。。


30過ぎてまだ結婚もしていないのでしょう、
これから結婚して子供ができたりしたら、、とか、
ご両親もいい年になってきたでしょう、
万が一の場合は、相続するだけで相続税がかかるので、
そこで大きな出費があるのですよ、、とか、
だって蓄えてないでしょ的な、、


いかにお金がかかるかってことを、諭すかのように説明してくれました。
初対面にもかかわらずこんなに僕のことを心配してくれるのですから、
きっとあのおっちゃんは僕のことが好きだったんだと思います。


でも、たんに今まで美術教育関係の仕事をしてきただけなんすけどね、
それだけでこれですよ。。諭されるんですよ。。
その時は作品つくって生きてます、なんて言えませんでした。。


で、またもや思うのです、前回の警察官の時みたいに、
職安の相談員がアーティストに仕事紹介できるような感じになればいいのにって。


なんかよくないすか、
え、あなた絵描けるの、
じゃあ、いまこんな仕事来てるけどどう?みたいな。


公共の職安がそんなんなるって、よくないすか。
そんな世の中になったらいいですね。。ほんとに!


そのためにはアートに関わる側も、アートは特別という考えをなくした方がいいのかなっとも思います。
あのおっちゃんが職業案内に関わる仕事をしているように、
こちらもアートに関わる仕事をしている、って感じで、
色々な職種を同格の存在として認め合うことが必要なのかなと思います。
そんな話をいつかあの相談人の方とできる日が来ることを願ってやみません。


さて、話は変わりますが、
この度、Antennaとは別に新しいチームを作ってプロジェクトを立ち上げました。


「Antenna Media」と言います。


長くなるので詳細はぜひWebをご覧下さい(説明をサボってる訳じゃないですよ!)
www.antenna-media.com

ほんとに、また改めてご紹介しますね。


それに伴って、最近は毎日新しいスペースの改装作業をしています。

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ほぼ毎日いますので、
河原町五条を通りかかる方がいれば僕に優しい言葉をかけにきてくださいね。

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次回は、「Antenna Media説明編」と「恐竜博物館編」の二本立てでお送りする予定です。


わっしょい!


市村恵介

夜が来るのも早くなり、秋の虫の声もちらほら。。。
んんん?、、、でも!まだまだ暑いですね。。。


8月初旬は舞台公演のスタッフとしてシンガポールに行ってきました。
なぜだか向こうは日本より涼しくて、それに景気も良いためか建物の中は冷房がものすごく効いています。


劇場はドリアンの形のエスプラネード・シアターズ・オン・ザ・ベイ。
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公演は「"It's just me, coughing"  "Yokohama stay", Double bill / Zan Yamashita」。
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照明・音響・映像チーム。みんな長袖必須の劇場生活でした。
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ほとんどは劇場ひきこもりながら、空き時間でちょこまかは楽しんだり、です。
宿泊先のすぐ隣にあった美術館、シンガポール・アートミュージアムでの子供向けの展覧会「Art Garden」がとても楽しく~。

前庭にはバルーンの大きなうさぎの作品が寝っころがっていて可愛い!
(この子は夜や雨の日は空気を抜いてしまわれてるのです。)
大人向けには映像展が開催中でポンピドゥーからたくさん作品が来ていて、これも良かったです。


ミュージアムショップでぬいぐるみを入手。。。いまうちで寝っころがっています。
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帰ってきたらちょうど猛暑がはじまり、ただいまヘロヘロです。
うさぎみたくただただ寝っころがりたい思いです。


私は秋が好きで、秋がほんとに待ち遠しいです。
しかしそう言えば、8月の終わりの楽しみは、ひとつありました。
吉増剛造さんファンの私なのですが、同じく吉増さん好きの友人と8月の終わりにはいつも「八月の夕暮れ、一角獣よ」の詩文の一節をメールで投げ合うのです。
じりじりして苦手な夏も、この詩に触れれば深く暮れてゆき、とっても静かな気分になれるのです。今年はどの一節を投げようかしら、と。


それではみなさんにこの詩の
いちばん最初の行と
 

  空は一枚の兆し、澄んだ耳が立つ、静かに、響け、門のひらくとき


いちばん最後の行を


  八月の終り、獣の息にちかづいてゆく、とても静かだ


おくっておきます。

(沖積社 現代詩人コレクション 吉増剛造『八月の夕暮れ、一角獣よ』)

この夏は激しい暑さがつづきましたけれど、明日はいよいよ大文字の送り火。
秋がはじまりますね。
お元気ですか?


そう、静岡、クレマチスの丘のヴァンジ彫刻庭園美術館でのキャンドルナイトコンサートは、
おかげさまで昨日無事終了しました。
たくさんの方の思いや力が重ねあわされて作られてゆく現場で、
ジュリアーノ・ヴァンジの彫刻や、庭園の深い緑の匂い、
そして関わる方々から、色々なものをいただきながら、
この夜、この場に集うすべての方々と、音楽のあるひとときをご一緒できる、幸せ。
嬉しいことですね。


ちょうど、新作アルバム「Nude」もできあがりました。
今回のジャケットは、なにもかもそぎ落とされた、驚くほどミニマムなものになりました。
少々の危うさと、意外なほどの強靭さ。

2011年。
今年は、そんな年ですね。
なにもかも、シンプルなところから、もう一度、潔くスタートしようとしているようです。


では、夏の疲れを残しませんよう、
美味しいものをたくさんいただいて、ご自愛くださいね。
また、すぐに。

かしこ
祐子
mama!milk

mama!milk_nude_p.jpg

mama!milk 7th album "Nude"
[CD] 非塗工グリーティングケース仕様
デザイン:stompdesign 南知子さん
パッケージ印刷:築地活字さん

暑い日が続きますね。
撮影で外にいる時間が長いので、大変です。

さて、ちょいと良い本があったのでご紹介。
本の安売りで、色々物色していたら気になる本がありました。
「大人のためのフィンランド式勉強法(著:小林朝夫)」という本です。
http://goo.gl/NReSI
前、テレビでフィンランドの教育の特集があってそれ以来、気になっていたのですが
何とも偶然の出会い。


2006年度国際学習到達度調査(PISA)により、フィンランドの教育は世界一位と認定されたのですが、あまり知られていません。年間の平均授業時間数が日本よりも少ないのにトップ。なにより、塾がないらしく、子供は学校だけで学習しているとのこと。
ゆとり教育にして時間数を減らした日本よりも少ないのが驚きです。
そもそも、学ぶ事に対しての姿勢が違います。


フィンランド人は常に「楽しく生きよう」「楽しく学ぼう」という気持ちを持っていて、人生を楽しむ為に学習するという考えが教育の根元にあるそうです。また、国自体が国をよりよい国にするために必要なものが、何においても「教育」である言い、とても大切な政策であると位置づけています。日本のようにコロコロ換わる政策とは大違いです。


なにより凄いなと思ったのが、教育をする側も受ける側もみな「学ぶ」ことに真剣であるというところ。後、日本と違い教師は特殊技術を持つ専門職という扱いで、とても尊敬される職業みたいです。ほんと日本の教育とは180度違った教育です。


論述過ぎる本でなく、読みやすいのでとてもお薦めな本です。


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京都タワーで開催された「夜ふかし市5」にライブペインティングで参加しました。
私は小心者なので、家で何度も練習していました...。
展覧会とも違う、小さい頃のピアノの発表会に似た緊張でした。
写真は完成した"京都タワー人間"。
私、タワーが好きなので、今回ほんとにドキドキしました。

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イベント自体もほんとに盛り沢山で楽しかったです。
マッサージ、古本、おもちゃ、雑貨、似顔絵...色んな文化が入り交じった多彩な顔ぶれ。


中でも、"はまぐちさくらこxデジx 内田ユッキ"さんのライブペインティングが最高でした。
ライブペインティングの概念が根底から覆る程の衝撃。
久しぶりに心が動きました〜。


安藤明子さんのライブもとても良かった。
会場は賑やかだけど、安藤さんの周りだけ空気が止まるような。
すごい透明感でした。


今回のイベントには、"Nowhereman"さんにお誘いいただきました。
ライブペインティングで描いた絵も買い取ってくださり、もうほんとに感謝。
"Nowhereman"さんは、自作の詩を基に洋菓子を作るというコンセプトで、
毎週月曜の夜だけ京都の「Lagado研究所」で販売されるという蜃気楼のような物語のような事をされてます。
その詩や洋菓子に私もとってもはまっています。


そんな訳で、憧れの人に会えたり、色んな出会いのある、すごく刺激的な一日となりました。
日頃刺激の少ない日々を送っているので、翌日呆然としてしまいました。

当たり前の事ですが、「今」とは常に矛盾と葛藤を抱えているものです。
「過去」にある理想を求めて選択してきた物事、得たものがあれば当然のように欠けてゆくものもあります。
今私たちが直面している様々な問題は、親の世代、祖父母の世代が選択した「未来」から生み出されたものであり、私たちがこれから選択する「未来」から生み出される矛盾や葛藤は、私たちの子供の世代に引き継がれていきます。
良い悪いという尺度ではなく、そのようにして歴史は続き、矛盾や葛藤があるからこそ今の私たちは考え、選択をしていこうとします。


そして、「考える」ことと「つくる」ことは似ています。
互いに補完し合う関係という方が近いかもしれません。


あれこれ考えてはみるけれど、考えるだけでは何も進まないし煮詰まってきます。
なにか具体的な行動に移すべきなのでしょうが、なかなかその段階にまで自分を持っていけません。
そこでもまたある種の思考が枷になっているようにも思います。正に堂々巡りです。
そんな時、何気ない制作行為によって煮詰まった思考が解けていくような感覚を味わうことがあります。
特に難しいことをしているわけではなく、その時の思考と行為が直接関係しているわけでもありません。
紙を破いたり貼ったり、木を切ったり組み立てたり、それを燃やしたり。・・・まぁ最後のはアレですが。
最近ではそこに描くことも含まれてきました。


一つ一つの行程は特別難しいことをしているのではなく、その気になれば誰にでも出来る事ですが、それを積み重ねることで何かが生み出され、それが時に熱くなった頭を冷やし、塞き止められた思考を流してくれます。
実際に手を動かすことがそうさせるのかもしれません。
そして、多分そこに美術というカテゴリーはあまり意味を持ちません。
単純な行為の積み重ねが何かを生み出し、思考に作用する。そして生み出されたものに対してまた思考を働かせていく。
「つくる」ということの根源的な意味がそこにあるような気がします。


果たして、今私がしている行為は「未来」に対して出来うる最善なものであるのか、そもそも私自身はそれを目的につくることをしているのか、まだまだ確信を持ててはいませんが、私たちの選択が次の世代に引き継がれていく以上、考えなければならないことに違いはありません。
そしてどうにも私は考えているだけではすぐに煮詰まってしまう性分ようです。


「考える」ことと「つくる」ことのバランスは難しく、あまりプリミティブになり過ぎるのも考えものですが、自分に合ったやり方で少しずつ選択していくしかありません。
どれほど遠大なことを考えていても、いつも出来ることは目の前にあることだけです。


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