
ラストコミュ二ケーション
何日か前、地元(広島県)の友達から何件か携帯に着信があり何となくめんどくさくてその時は電話にでませんでした。
その何分か後にまた別の地元の友達から着信があり、それも何となくでませんでした。
はじめは同窓会か何かの電話だろうと思いあとでかけ直そうと思っていたのですが、頭の中でふと嫌な事を想像してしまいました。
その事を考えると何だか怖くなり、結局その日は電話しませんでした・・・。
そして次の日、ぼくが図書館で調べものをしている最中に昨日の友達からメールがありました。
おとつい、中学からの親友が亡くなりきのう通夜があったという内容でした。
昨日ふと頭の中で想像してしまった事が現実に起こっていたのです。
すぐに友達に電話しました。原因は交通事故でした。
図書館で読んでいた本も一瞬で読む気がなくなりとりあえず一人になりたくて、自転車を立ちこぎで家に帰りました。
そして部屋の中で、しばらくの間は突然の事に現実を受け入れることができなくて頭が混乱していました。しかし徐々に頭の中に彼の顔が浮かんできて、最後に新年会でしゃべったテクノについての話を思いだしていました。 気がつくと涙がでていました。
矢野くん 「はんな、最近俺テクノにハマっとるんよ。」
僕 「テクノかぁ、俺も最近聴くようになったけど、YMOとかPerfumeとかいいよねぇ〜」
矢野くん 「俺は最近は卓球ばっかり聴いとるんよ、はんなの何かオススメとかってあるん??」
僕 「メジャーなのでいえばAphex TwinとかKraftwerkかなぁ〜」
「ちなみに最近ずっと聞いとるのは今iPodに入っとるけどこのClarkって人のこの曲(Herzog)!!」
矢野くん 「へえぇ〜、どんなん??聴かして!!」
僕 「いいよ、ちょっと聴いてみんさい。」
周りの友達が騒いでいる中、このあと矢野くんはずっと僕のiPodを聴いていました。
と、すごく鮮明にこのやり取りを覚えています。
このやり取りが最後だったと思うとすごく悲しくなりました。
すると、なにやら隣人の部屋(103号室)から壁越しに動物のような鳴き声がかすかに聞こえてきました。
子犬の鳴き声の様な、あえぎ声の様な・・・。
そうです。
男女が絡み合う音です。 そのいやらしい声や音はだんだん大きくなっていきエスカレートしていきました。
死を現実に受け止めていた僕と、女をやさしく受け止める隣人。
この日、僕の住む102号室と隣人の103号室は、隣り合う「死」と「生」が壁一枚でつながっていたのです。
もちろん逆に102号室が「生」で103号室が「死」の時だってあるかもしれません。
お盆には矢野くんに会いにお墓参りに行こうと思います。
今夜の曲はClarkで 「Herzog」
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