
18℃ 曇り空
寒暖いろいろの春ですね。
22℃くらいがちょうど良いという人もいますが、私は18℃くらいが好きかな。
それから曇り空も結構好きです。
歩くのと自転車では、歩く方が好きかな。
珈琲と紅茶では、珈琲のほうが好きかな。
ここから副題付けとくかな。
〈映画好きが通りますのでご注意〉(て、感じで?)
そう、私が好きなものの1つに映画があります。普段それほどたくさんのものを観れるわけではないのですが、好きな監督の作品は出来るだけおっかけて観ています。自分もものを作るので、作品性よりもどちらかというと作る際のプロセスなんかに興味がわき→作家惚れ→そして"おっかけ"という図式です。
そんな「一生ついていきます」な監督がさまざまテイストにわたり居るわけなのですが、真面目なところで敬愛するテオ・アンゲロプロス監督(ギリシャ)の映画のことを今日は書こうと思います。
というのも何故だか忙しかったからなのか、タイミングを逸して見逃していた作品があることに気付いたのです。2004年に作られた「エレニの旅」という映画です。
それでweb上でポチッとすると、すぐにポストにやって来ました。。。
戦争(内戦を含む)や難民経験の多い大陸の歴史を背負った映画ですから、またそれを個人の悲劇に重ねた神話的な叙事詩ですから、決して軽々しく観れるものではないのですが、ひとつの世紀が終わった時に歴史や政治を総括して、次の時代を模索するための示唆を持った映画なのです。(いえ本来、映画はそういう役割も多く担っているのですよね)
それと同時に、それまでの自分をその度ごとに捉え直していく、そういう作業をどの作家も作品毎に行っているわけですが、アンゲロプロスもまたそのたどり方に感銘を感じてしまう、私の中でそういう監督なのだと思います。
アンゲロプロスの作品はセリフも最小限で、象徴的なイメージを持って伝えていく映像美が非常に優れたものです。
私たちが旅行書などを見て思い描いている真っ青な空と地中海のギリシャとは違い、アンゲロプロスの映画ではいつもスモーキーな色合いの風景が広がります。水や霧といった物質がフィルムに封じ込められ、本当に美しいです。(お陽さまのある陰影や鮮やかな色の海なんてアンゲロプロスの映画の中ではほぼ見たことがないのです、、、)
そして、その長回し映像の作り込み方には感嘆してしまいます。広大な風景の中でロングショットのカメラがパンしていくと、次々と連鎖的に人々の絡む出来事が連続していく様が絵巻のように現れたり。。。
そのカメラワークには私も少なからず影響を受けているものの足下にも及ばなすぎて、きっと"アンゲロ・オマージュ"とは気付いてももらえないことでしょう~。
「エレニの旅」では実際に200戸もの家を立てて、その集落に俳優やスタッフが住んで撮影が進められていたり、集落が水没しているシーンをどうやって撮ったのかと思えば、湖の水が引いた短い期間に集落を作って撮影を進めていたそうです。CGはいっさい使わない画には本当に心を奪われます。ショットは生き物で、呼吸のようなもの、とアンゲロプロスは言います。まったく同感です。
さまざまなことを頭ではなく、肌で感じさせてくれる映画、というのがあります。
ブレッソン、タルコフスキー、ベルイマン etc. 亡くなった世界品質の巨匠たちに続いてテオ・アンゲロプロスはいます。
私たちクリエイターにも多大な影響を与える人として。
アンゲロプロスを連呼してしまいましたが、代名詞を使うのも私にとってははばかられてしまい、、、というゆえ。
ところで、今いちばん高齢の映画監督はマノエル・デ・オリヴィエラ(101歳)です。す、すごいですね。
今日は映画好きのつぶやきでした。
また機会があれば他の方のことも書いてみたいと思います。
長回しとパンと曇り空にカンパイ。この魔術がまた観れますように。
*
「エレニの旅」の冒頭のシーン
http://www.youtube.com/watch?v=MNOSISn1L1k&feature=related
メイキング
http://www.youtube.com/watch?v=FUTlANtiIs4&feature=player_embedded
http://www.andart.jp/mt/mt-tb.cgi/230