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Big Brother

1月2月と続いていたstudioでの展示も無事終わり、
まぁ私の展示ではなくメンバーの作品だったのですが、
色々と巻き込まれてバタバタしている内にもう3月です。
え?もう3月?です。


そんなバタバタしてる間、制作の片手間で気になってた本をいくつか読んでました。
その中で一番最近読んだのが村上春樹の「1Q84」でして、迂闊に手を出したのが悔やまれるくらい嵌ってしまいまして、
久々にハードカバーを一気読みしてしまいました。


ただものすごく気になるところで終わっていて、春樹フリークに言わせるとあの終わり方でもアリらしいですが、
私としては4月にbook3がでるから良いようなものの、あのまま終わられた日には気になり過ぎて夜も寝れずに昼寝してしまうところです。


とまぁ、冒頭でもう3月?とか書いときながら4月が待ち遠しいという話は置いといて、
その「1Q84」のことを少々。
「1Q84」はその名の通り1984年の東京を舞台として物語が進行するわけですが、文章中の街の描かれ方と、
私が当時の東京をよく知らない為に上手く想像出来ないことが相まって、現在の東京とあまり大差ない風景を思い浮かべながら読んでしまえます。
高速道路は通っているし、高層ビルも建ってます。東京は当時でも充分都会です。
ただ、あの時代に確実になかったものがあって、要所要所の描写でそれを強く意識させられます。
それは何かというとインターネットと携帯電話です。
例えば、主人公が過去の事件を調べるのに図書館に行って新聞の縮小版を読み返すシーンが出てきます。
今だったらクリック1つで終わらせてしまえる描写です。
頭の中では現在の東京とあまり変わらない風景として話が進んでしまっているだけに、
そんなシーンが出てくる度にそこだけ時間が逆流してはるか昔の話のように感じてしまいました。
街の風景や主人公の日常はリアリティを持って読めるのに、
何かを検索したり人と待ち合わせをするシーンが出てくると途端にリアルに感じれなくなってしまいます。


何故そうなってしまうのか、悶々と考えてみると、
改めてネットや携帯が私たちの感覚に与えた影響は大きかったことに気付かされます。
もはや、それらがない生活をリアルに考えられない。
しかも自分では無自覚の内にそうなってしまっている。
これはなかなかに恐いことであります。


1984年と言えば、私はもう生まれています。
ちょうど1歳くらいで、飛行機モノマネがマイブームとなっており、
必要以上に飛行機のポーズで写真を撮られていた時期にあたります。
お世辞にも飛行機に見えるとは言い難いですが、なかなかの背筋を持っていたのだと伺わせるポージングです。


そして、私がネットと携帯を手にしたのは17歳くらいだったと思うのでちょうど10年程前になります。
少なくても生まれてから10年前までの17年間は、1984年のような生活スタイルだったはずで、今もまだ以前の経験の方が長いはずにも関わらず、そう感じてしまうところにある種の恐さがあります。


まるでビッグ・ブラザーみたいだと、そんなことを考えてしまいました。


なにやら飛躍した上に悲観的な感想になってしまいましたが、本はとても面白かったので是非。

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